古本市遍歴

私が人生で初めて行った古本市は、下鴨納涼古本まつりだ。「夜は短し歩けよ乙女」を読んでずっと憧れてた古本市だったんだけど、何を買ったらいいのか分からず、その辺で売ってそうな本を買ったのを覚えてる。予想より遥かに暑いし、足が砂まみれになるし、欲しい本は見つからないしで散々だった。帰りに買ったみたらし団子は美味しかった。
その後四天王寺の方にも行ってみたけど、大規模な古本市は自分にはまだ早いのかなーと感じて、一箱古本市に行き始めた。出店してる人の趣味が丸分かりで見るだけでも面白いし、何より読んだ人から直接買えるところがいい。3年ぐらい前の話なので記憶が曖昧だけど、森ノ宮・立誠小学校・佛大とかの一箱に行ったかな。

しばらくはお客さんとして楽しんでたんだけど、いきなり何を思ったか一箱古本市のボランティアに応募していた。2018年のゴールデンウィーク辺りのはなし。
まず最初に行ったのが森の宮キューズモールで開催された一箱。みつづみ書房さんと卒論のテーマについて盛り上がったのを覚えてる。結局違うテーマにしちゃったな。次に寸心堂さんと大吉堂さん主催の中之島で一箱古本市に参加。湯熊さんの豆本ブローチや指輪。森本書店さんで買った漫画。だるぶ××くすさんという男女ユニット(あとでTwitterでフォローしてどっちがどっちかしばらく分からんかった)。今思い出しても楽しい記憶しかない。一番よくお話しさせてもらったのが、もう顔も名前もよく覚えてないんだけどトランクに本を詰めて売っていた女性の方。尾崎翠の「第七官界彷徨」という本を勧めてもらったのを覚えてる。あのあと別の古本市でゲットして読みましたよ。またどこかでお会いできたらいいな。
ボランティアとしては大して役に立てなかったけど、楽しそうに本を売ってる人たちを見て、自分も売る側になってみたいなと初めて思った。
そして今年の5月ついに一箱デビュー!お隣さんに恵まれたこともあり、もうすっごく楽しかった。そしてついこの間、憧れの天神さん(開田自治会館)にもデビュー!天神さんは初期の頃からTwitterとかで見てて知ってたんですよ。ずっと行きたかったけど用事が被っちゃったりして中々行けなくて、初めて行ったのが今年の5月。やっぱ古本市は屋外に限るね!

最近ようやっと古本市の楽しみかたが自分なりに分かってきた。まず大規模な古本市は私に向いてない。小~中規模の古本市が今んとこ楽しい。この前御堂会館でやってた古本市に行って気付いた。どこに何があるか覚えやすいし見やすい。あと、個人的にここ一年で興味の幅が広がったのもあって、本のチョイスが変わったことも大きな理由かもしれない。
もうあと何年かしたら大規模な古本市も楽しめるようになるかもしれないな。いつかみやこメッセとかツイン21とか古書会館でやってるやつに行きたいなー。知恩寺も行ってみたい。あと古本市の何がいいって、お客さんが本しか見てないとこだよね。本屋さんではこうはいかない。気楽。

あと古本市でも一箱古本市でも思うけど、顔見知りがいるとやっぱり心強い。最初客として行きだした頃は全く知り合いがいないから、サーッと見て回って一言も喋らず終了みたいなことが多かった。最近はボランティアで知り合った人や、Twitterでフォローしてる人など誰かしらいるので発声できるようになった。嬉しい。
でも仲間内感が出すぎると、ビギナーの方が行きにくくなるし、入りづらくなるのかなーとも思う。私がそうだったので。皆仲良い感じもいいんだけど、一見さんお断り感も出てしまうような気もする。難しいね。


本が好きな人でも一箱古本市の存在を知らない方が意外と多い。もっと知れ渡ったらいいのになーと思う。そして客側も楽しいけど売る側は5倍ぐらい楽しいこともぜひ知ってほしい。自分が読んだ本が誰かの手に渡る所を直接見れるのは存外嬉しいことですよ。

0コメント

  • 1000 / 1000

ヒッピーとパツキン

好きな本屋と一箱古本市とその他諸々について好き勝手書いてます。